環境影響評価

●環境影響評価(環境アセスメント)とは

交通の便をよくするために道路や空港を作ること、水を利用するためにダムを作ること、生活に必要な電気 を得るために発電所を作ること、これらはいずれも人が豊かな暮らしをするためには必要なことですが、いくら 必要な開発事業であっても環境に悪影響を与えてよいはずはありません。開発事業による重大な環境影響を防止 するためには、事業の内容を決めるに当たって、事業の必要性や採算性だけでなく、環境の保全についてもあら かじめよく考えていくことが重要となります。

このような考え方から生まれたのが、環境アセスメント(環境影響評価)制度です。環境アセスメントとは、 開発事業の内容を決めるに当たって、それが環境にどのような影響を及ぼすかについて、あらかじめ事業者自ら が調査、予測、評価を行い、その結果を公表して一般の方々、地方公共団体などから意見を聴き、それらを踏ま えて環境の保全の観点からよりよい事業計画を作り上げていこうという制度です。

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●環境影響評価法の目的

環境影響評価法は、環境アセスメントを行うことは環境の悪化を未然に防止し、持続可能な社会を構築していく ためにとても重要であるとの考えのもとに作られています。 そして、環境に大きな影響を及ぼすおそれのある事業 について環境アセスメントの手続を定め、環境アセスメントの結果を事業内容に関する決定(事業の免許等)に反映 させることにより、事業が環境の保全に十分に配慮して行われるようにすることを目的としています。

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●環境影響評価で調べることがら

環境アセスメントで検討する項目は、下表に示す項目を参考とし、地域特性や事業特性に応じて、調査・予測・評 価の対象とするか否かも含めて検討します。

環境アセスメントの対象となる環境要素の範囲

  • 環境の自然的構成要素の良好な状態の保持
    1. 大気質・騒音・振動・悪臭・その他
    2. 水質・底質・地下水・その他
    3. 地形、地質・地盤・土壌・その他
  • 生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全
    1. 植物、動物、生態系、人と自然との豊かな触れ合い、景観、触れ合い活動の場
  • 環境への負荷
    1. 廃棄物・温室効果ガス等
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